2. 居眠り運転の原因
居眠り運転は、ドライバーの体調や睡眠不足だけでなく、運転環境や時間帯、車内の状態など、さまざまな要因が複合的に影響して発生します。
以下では、企業の安全運転管理において考慮すべき主な原因を整理します。
睡眠不足・疲労の蓄積
前日の睡眠時間が短かったり、長時間労働や家庭での疲労が残った状態で運転をすると、脳は休息を求めて“眠気信号”を発します。
睡眠不足による覚醒レベルの低下は、酒気帯び運転に匹敵するほどの作業能力低下をきたすとされています。公益財団法人 高速道路調査会の「高速道路での居眠り運転防止に向けた効果的な対策に関する調査研究報告書(平成27年3月)」では、睡眠時間の不足が作業能力に及ぼす影響について、次のように示されています。
| 睡眠時間が2時間減少 |
飲酒時と同程度の入眠潜時(眠気レベル)になる |
| 6時間睡眠を2週間継続 |
一晩徹夜したときと同じ作業能力低下が起きる |
| 4時間睡眠を継続 |
二晩徹夜時に相当する能力低下が起きる |
出典:公益財団法人 高速道路調査会 平成27年3月「高速道路での居眠り運転防止に向けた効果的な対策に関する調査研究報告書」
このように、慢性的な睡眠不足は、ドライバー本人が自覚しにくい形で居眠り運転のリスクを高める可能性があります。
単調な道路環境
連続して運転を続けると、たとえ十分に眠っていても集中力が低下することがあります。
長距離ドライブや高速道路の運転は、景色や動作が単調になりがちです。
特に、夜間走行や渋滞時のように周囲の変化が少ない環境では、刺激が乏しくなることで集中力や注意力が低下し、眠気を感じやすくなります。
エンジン音やタイヤの走行音といった単調な反復音が続く状況や、外部からの刺激が少ない閉鎖的な運転席では、感覚が鈍くなりやすく、結果として睡眠を誘発しやすい状態になります。
「高速道路を走っていると、気づけばぼんやりしていた」
という経験がある方は多いでしょう。
3. すぐにできる! 運転中の眠気対策・居眠り防止の方法
居眠り運転を防ぐには、眠気を感じた時点での「早めの対処」が鍵になります。
ここでは、今すぐ実践できる運転中の眠気対策を紹介します。
眠気があるときは15分~30分の仮眠を取る
日中の午後や深夜は、体内リズムの影響で眠気が生じやすい時間帯とされています。
このような眠気への対策としては、15〜30分程度の短時間仮眠を取ることが効果的です。
ただし、仮眠時間が30分を超えると深い睡眠状態になるため、起きても身体が覚醒しきれずに眠気や疲労を余計に感じてしまいます。一方、15分未満だと眠気が取れない場合があります。仮眠時間は15分~30分以内にしましょう。
仮眠をとるときはシートを倒して身体をリラックスした状態にし、仮眠をとった後は車外に出て深呼吸し身体を覚醒させましょう。
カフェインをとる
コーヒーや紅茶、エナジードリンクなどに含まれるカフェインには、眠気を抑える作用があるとされています。
ただし、摂取してすぐに効果が現れるわけではなく、ある程度の時間差を伴う点には注意が必要です。
そのため、パーキングエリアなどでコーヒーを飲んだ後は、すぐに運転を再開せずに外に出て軽く体を動かすなどの気分転換を行うとよいでしょう。
企業としても、こうした休憩や気分転換の行動を促す運転指導を取り入れることで、居眠り運転防止と安全運転意識の定着を図ることが可能です。
軽く体を動かす・ストレッチする
休憩の際は、シートから降りて軽く体を動かすのも効果的です。
肩や首を回したり、ふくらはぎを伸ばしたりすることで、血流が改善し、頭がスッキリするはずです。
数分のストレッチで集中力を取り戻すことができます。
車内の環境をリフレッシュする
窓を少し開けて換気したり、エアコンの温度を少し下げたり環境に変化を与えることが眠気防止につながります。冷たい飲み物を口にするなど、小さな刺激の積み重ねが眠気防止につながります。
咀嚼や会話で脳を刺激する
ガムを噛む・飴をなめるなどは定番の眠気対策です。
また、同乗者がいる場合は積極的に会話をすることで、脳が刺激を与えることができます。
運転の妨げにならない程度で食べ物や会話をしてみるのはいかがでしょうか。
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