社用車

【2024年版】営業車や社用車によく用いられる軽自動車まとめ! 選び方のポイントや管理方法

※この記事は2024年09月10日時点の法令を基に執筆しています。 【2024年版】営業車や社用車によく用いられる軽自動車まとめ! 選び方のポイントや管理方法のサムネイル

多くの企業で所有する社用車や営業車は、用途や目的によって大きさや機能、車種などを選ぶ必要があります。社用車や営業車の導入を検討する企業担当者の中には、「自社に合った車両の選び方を知りたい」、「人気の車種を知りたい」などの疑問を抱えていることも多いでしょう。

この記事では、営業の選び方や、人気の車種を解説。導入後の管理の必要性についても紹介します。

営業車は社用車の用途の一つ

社用車とは、企業や団体が業務目的で使用する車両を指します。社用車はリース車やレンタカーも含まれ、必ずしも会社が所有しているわけではありません​。これらの管理は、法人が行います。また、一般的にバスやダンプカーなどは社用車とは呼ばれません。。

社用車の用途として、主に以下の4つが挙げられます。

  • 荷物の搬送車
  • 営業車
  • 従業員の送迎車
  • 役員車

荷物の搬送や営業の外回りなど、業務に移動の伴う商用車として利用する場合や、従業員や役員などの送迎車、役員車として利用される場合があります。用途に応じて適する車種も異なります。

【用途別】よく用いられる社用車のボディタイプ

下で説明する文章のイメージ図

社用車はその用途により、適切な車種は異なります。営業の外回り、荷物の搬送、役員の送迎など、目的を定めたうえで社用車を選びましょう。ここでは、用途別のおすすめ車種を紹介します。

営業車:軽自動車・コンパクトカー

営業車は、小回りが利くことや高い燃費性能を誇る軽自動車やコンパクトカーが人気です。燃費も良い車両が多く、駐車のしやすさや狭い道での取り回しの良さが魅力です。

時間にタイトである営業の外回りにおいては、運転のしやすさを重要視すべきでしょう。軽自動車・コンパクトカーは値段も比較的安価のため、コストパフォーマンスに優れています。

軽自動車の中でも、荷室が広くバックドアや開口部が広いタイプは荷物の出し入れがしやすくたくさんの荷物を運べるのでおすすめです。

荷物搬送車:ワンボックス・バンタイプ

荷物搬送車は、従業員の移動や荷物の運搬などを目的に利用され、荷室スペースが広く、多くの荷物を効率的に運べるワンボックスやバンタイプの車両が選ばれます。

荷室の広さや高さ、奥行きなどの選定ポイントをはじめ、荷物の積み下ろしがスムーズに行えることも重要です。バックドアの開口部が広い車両や、荷室の底面が低く設定されている車両は、作業効率も高まります。

配送営業などの場合は、ライトバンタイプやワゴンタイプのような車種もおすすめです。

従業員の送迎車:ワゴンタイプ

ワゴンタイプは、普通免許で運転できる(10人乗りまで)車両が多く、大人数の従業員の移動や送迎に適しています。

長時間の移動や頻繁な利用を想定し、運転中の車両の揺れや乗り心地なども重視することをおすすめします。また、収納や荷室のスペース、通路の広さなども用途に応じて最適な車両を選ぶうえで重要です。

役員車:セダン・ミニバン

役員車は、企業役員や上級管理職が移動の伴う業務に利用する専用車両です。役員車は、企業のステータスやイメージを象徴するものとして、高級セダンを導入している企業も多いです。荷物を積むことが多い場合には、大型の車種の1つである高級ミニバンも人気があります。

従業員の送迎車と同様に、快適性や安全性が選定ポイントとなりますが、役員車は、車両のグレードや機能面の装備なども考慮する必要があります。

軽自動車のナンバーの色による違い

軽自動車のナンバーには、一般に黄色地に黒でナンバーが書かれている「黄色ナンバー」と黒地に黄色でナンバーが書かれている「黒ナンバー」があります。黄色ナンバーは、自家用軽自動車に付けられる標準的なナンバープレートです。個人使用の軽自動車に対して発行されるもので、一般的な通勤や買い物などの日常的な目的に利用されることが多いです。黄色ナンバーの車両は、一般に税金や保険料が普通自動車よりも低く設定されています。

黒ナンバーは、貨物軽自動車運送事業用の軽貨物車に交付されるナンバーです。貨物軽自動車運送事業は、他人の需要に応じ、有償で、自動車(三輪以上の軽自動車及び二輪の自動車に限る。)を使用して貨物を運送する事業を指します。

黒ナンバー車には、軽自動車税や自動車重量税などの優遇措置が適用されます。黒ナンバーの申請は、運輸支局への届出が必要です。

申請要件として、黒ナンバーを付ける軽自動車を1台以上所有していることが必要です。また車両以外にも、営業所、休憩施設、車庫を確保していることが求められます。個人事業主であれば、自宅を営業所兼休憩施設として申請できます。さらに、運送約款が定められていること、適切な管理体制が整っていること、損害賠償能力があることなどが申請要件となっています。

営業車をはじめとする社用車は必要?導入メリット・デメリット

これから営業車をはじめとする社用車の導入を検討する企業も多いことでしょう。営業車の導入メリット、デメリットをまとめると以下のとおりです。

  • 荷物を運ぶときの負担が減る
  • 交通費などの管理がしやすい
  • 移動の効率が上がる

メリットが複数ある一方で、デメリットとして以下が挙げられます。

  • 費用が発生する
  • 交通事故を起こすリスクがある
  • 管理工数がかかる

これらの詳細を解説しますので、導入する際の参考としてみてください。

導入のメリット

荷物を運ぶときの負担が減る

重い荷物や大量の資料を頻繁に運ぶ際の手間が大幅に減ります。荷物が多い場合には、従業員の体力的負担が軽減されるとともに、積み降ろし時間の短縮が図れます。用途によっては、レンタカーを借りて対応できるケースもありますが、営業や配送などを伴う業務であれば、営業車をはじめとする社用車の導入をおすすめします。

交通費などの管理がしやすい

業務上、公共交通機関を利用して移動すると、その都度経費精算する必要があります。営業車を導入すると、ガソリン代や高速料金はそれぞれ、ガソリンカードやETCカードで決済できるため、経費精算の手間が省けます。営業や配送業務を行う場合は、経費精算の手間を省くことで、業務効率を改善できる可能性があるでしょう。

移動の効率が上がる

都市部の細い路地や駐車が困難な場所で営業や配送業務を行う場合、営業車であれば狭い道や駐車スペースが限られた場所でもスムーズに運転でき、移動効率を維持できます。また、荷物が多い時でも営業車は、座席を倒して荷物を運べるように設計されているモデルが多く、荷物や機材を効率的に運搬できます。

導入のデメリット

費用が発生する

営業車として導入するとなると、購入費用、維持費用などのコストがかかります。車両の本体価格でも100万円以上かかることが一般的であるため、新品ではなく中古車でコストカットを図ることも検討しましょう。

タイヤやオイル交換、ブレーキの修理など、日常的なメンテナンスなどの維持費用も毎月派生することを考慮し、費用対効果を得られるのか、十分に吟味する必要があります。

交通事故を起こすリスクがある

交通事故を起こすリスクがあることも念頭に置いておく必要があります。軽自動車を営業車として導入する場合は、自家用車と比べると運転頻度が低い場合も多いため、交通事故を起こすリスクが高まります。
交通事故が発生した場合、民法第七百十五条により、雇用主にも責任が生じることがあります(使用者責任)。また企業は、自動車を自己のために運行の用に供する者として、運行供用者責任も負う可能性があります。

導入を検討する車両の安全装備を確認しておくことや、安全運転教育の実施体制を整備しておくなどリスクヘッジをすることが重要です。

管理工数がかかる

導入する車両の台数が増えていくと、管理工数がかかります。管理には、車両ごとの点検やメンテナンス、保険の更新、車検などのスケジュールを把握し、法令遵守のための定期的な手続きを実施することが求められます。

また、2022年4月の道路交通法改正により、使用する社用車の台数によってアルコールチェックの実施が義務付けられる場合があるため、運転者および管理者の負担が増えることを想定し、社内体制を整備することが重要です。

その他、社用車の導入にあたって、安全運転管理者の選任や車両管理規程の制定などの詳細は以下の記事を参考にしてみてください。

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営業車をはじめとする社用車を選ぶときのポイント

営業車をはじめとする社用車の導入を決めても、具体的にどの車種やモデルにするか、基準を明確にしなければなりません。まずは、目的や用途を整理してから社用車を選ぶことが大切です。

下で説明する文章のイメージ図

ここでは、社用車を選ぶ時のポイントを紹介します。

価格や維持費

社用車を導入する際には、車両の本体価格をはじめとする初期費用および毎月の維持費用を見積もっておく必要があります。全体の費用を抑えたい場合は中古車、月額費用を抑えたい場合はリース車を導入するなどの方法が考えられます。

また、燃費の性能も維持費に直結します。燃費の良いハイブリッド車を選べば、ガソリン代の節約につながり、長距離移動が多い企業には有効です。

乗車人数

社用車に乗車する人数も車両を選ぶ際の基準の1つです。営業車や小型配送車として使う場合は、2〜4名程度の乗車人数で十分ですが、送迎車として利用する場合は、乗車人数の多い車両を選ぶ必要があります。サイズによって、大型免許が必要となる場合があるため、事前に確認しておくとよいでしょう。

荷室の広さ・シートアレンジ

荷室の広さやシートアレンジも社用車選びの際には重視しましょう。後部座席を倒せる車種は、荷室をさらに拡大でき、自転車や長尺物なども積載可能なため、荷物の種類に応じた柔軟な対応が可能です。

シートの分割やスライド機能を持つ車種も多いため、乗車人数を確保しつつ、一定量の荷物も積める車両を選ぶことで、業務の幅が広がるでしょう。

性能

社用車としての性能も業務効率を左右するため、重要な基準となります。燃費や走行性能などは、運転者の走行に直結するため、運転者側の意見も聞き入れつつ車両を選ぶのも良いでしょう。

また、電気自動車やハイブリッド車などに代表される環境性能や自動ブレーキや車線逸脱警報など、安全性能も重視しつつ、長期で社用車として運用できる車両を選ぶことがポイントです。

営業車をはじめとする社用車の導入後は管理が重要

営業車をはじめとする社用車の導入後は、社用車としての管理を適切に行わなければなりません。定期的な日常的な車両点検やメンテナンスを怠ると、車両トラブルや交通事故の原因となります。特に、運転日報の記録やアルコールチェックなどを徹底することで、運転中の交通事故を未然に防ぐことにつながります。また、ドライバーへの安全運転教育も欠かせない要素であり、交通事故防止に効果的です。

これらの管理業務は多岐に渡るため、煩雑化しやすく、営業車をはじめとする社用車を導入する企業の課題となることが多いです。昨今では、社用車の管理を効率化するサービスも増えてきています。

主な管理業務

社用車の管理には、運転に関する管理、車両に関する管理、記録類の管理などが挙げられます。

運転に関する管理は主に、以下が挙げられます。

  • 運転者の点呼の実施
  • 安全運転教育の実施
  • 運転免許証更新状況の把握

車両に関する管理は主に以下が挙げられます。

  • 車両のメーカー名・車種
  • 登録番号
  • 登録年月日
  • 走行距離
  • 加入している保険の内容
  • 車検・定期点検の実施状況
  • 交通事故歴・修理回数

記録類の管理には、以下が挙げられます。

  • 運転日報
  • アルコールチェック記録
  • 日常点検記録

これら情報を管理し、企業全体で安全運転に向けた車両の運用を実現していく必要があります。社用車の管理には、車両管理システムで管理できると効率的です。

一方で営業車管理には課題も多い

使用する社用車の台数が増えることの多い営業車を管理している企業では、管理工数も増えるため、以下のような管理課題を抱えてしまうこともあります。

  • 紙での記録類の管理
  • 適切な車両台数の管理
  • 車検やメンテナンスの実施漏れ

上記に挙げるように、管理工数が増えると、管理が隅々まで行き渡らなくなってしまいます。結果的に非効率な業務、経費の無駄遣い、車両トラブルのリスク増大など、企業全体の生産性に悪影響を及ぼします。

社用車の管理で注目を集めているのが車両管理システムです。車両管理の効率化をはじめ、様々な機能が搭載されています。

MIMAMO DRIVEで営業車(社用車)の管理を効率化!

企業の車両管理や安全運転等を支援するフリートマネジメントサービス「MIMAMO DRIVE」(ミマモドライブ)では、社用車に関するお困りごとを解決します。

MIMAMO DRIVEとは

MIMAMO DRIVEとは東京海上スマートモビリティが提供する、車両管理・リアルタイム動態管理サービスです。シガーソケット型端末を車両に搭載するだけで、管理者は車両を一元管理できます。

MIMAMO DRIVEでは、日報の自動化に加えてアルコール検知器の測定結果の写真や数値も、日報と一緒に一元管理する機能を搭載しています。そのほか、リアルタイムでの走行状況をマップで確認できたり、走行距離を自動で記録できたりする便利な機能が多数あります。

「月報・日報を書く時間がない」
「紙媒体で管理していた煩雑な車両の使用状況を効率的に管理したい」
「事故のリスクを減らす効果的な方法が知りたい」

そんなお困りごとを、MIMAMO DRIVEなら解決できます。

ほかにも急ブレーキや急カーブなどの発生地点も確認できる機能があり、運転者に安全運転指導ができるので事故防止にもつながります。

東京海上グループは、お客様や地域社会の“いざ”をお支えするというパーパスを掲げ、100 年以上に わたり自動車保険をはじめとする様々な保険商品を提供してきました。
MIMAMO DRIVEは東京海上グループが長年培ってきた安全に関するノウハウに基づき運転者の走行を数値化し、アドバイス。運転評価やランキング、運転性向上など、安全指導に活用できる機能を搭載しています。

車両管理にMIMAMO DRIVEを導入するメリット

MIMAMO DRIVEは車両管理に関する重要な情報を一元管理できます。

  • アルコールチェックの測定結果と日報を一元化
  • ペーパーレス化により管理作業時間を短縮
  • リアルタイムで位置情報を可視化し、管理業務を効率化
  • 運転者の安全運転意識と運転マナーの向上
  • 全車両の車検や保険の更新漏れを防止

上記のメリットのほかに、MIMAMO DRIVEは、運転者がスマホからも入力が可能です。例えば、スマホからなら直行直帰や出張などで営業所に立ち寄れない場合でも、アルコール検知器による測定結果をその場で日報にあげることができます。とくに遠隔の場合は、紙媒体だと車両に持ち込み忘れたり、紛失したりする恐れがあります。MIMAMO DRIVEなら、遠隔でも運転者が記入したかどうかを確認することができ、記録簿の紛失の心配もいりません。

導入事例

乳製品の卸売販売と小売店舗を営む永島牛乳店様の事例をご紹介します。永島牛乳店様では、取引先への商品の納品用に5台の社用車を保有しています。運転者の自損事故をきっかけにMIMAMO DRIVEを導入しました。

リアルタイムで車両の位置情報を把握できるため、運転者が出発後に追加注文が入った際にも、代わりに動きやすい運転者を見つけて効率よく指示出しができるようになりました。また、納品時間を気にされる取引先へのご案内もスムーズにできており、全体を通じて、管理者の負担削減につながっています。

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また、車両管理も車検満了日などは管理表を作成し運用していましたが、台数が多く負担を感じていました。導入後はMIMAMO DRIVEで一元管理し、業務の効率化を実現しています。

MIMAMO DRIVE 資料紹介
MIMAMODRIVE資料のイメージ画像 MIMAMODRIVE資料のイメージ画像

MIMAMO DRIVEは社有車に関する “経営者” “車両管理者” “運転者”皆様のお困りごとを解決する、 車両管理・リアルタイム動態管理サービスです。サービスの概要や主な機能、活用事例を簡単にご紹介しています。サービスの導入をご検討されている皆様にぜひご覧いただきたい資料になります。

まとめ

軽自動車を営業車として導入する際には、目的や用途に応じて豊富な車種やモデルの中から、営業車を選ぶときの基準を明確にしつつ、自社に最適な車両を選ぶことが重要です。

また、導入後は管理業務が発生することも念頭に置きつつ、適切に車両を管理できる体制を整備しておくことがポイントです。営業車導入と並行して、その管理方法も検討しておくとよいでしょう。