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【テンプレート】運行管理者の選任(解任)届出に必要な書類や書き方【弁護士監修】

弁護士監修 | 安全運転管理者必見 よくあるQ&A集

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『安全運転促進・事故防止』を進めるために企業や安全運転管理者は何をするべきか?
本資料では不安や疑問をお持ちの方が多い、安全運転管理者とアルコール検知器への質問に対して、弁護士先生がお答えしています。

※この記事は弁護士の監修を受け、2024年09月10日時点の情報を基に執筆しています。 【テンプレート】運行管理者の選任(解任)届出に必要な書類や書き方【弁護士監修】のサムネイル

自動車運送事業者は、安全な運行を確保するために、道路運送法などの法律に基づき、乗務員の乗務時間を設定し、運行管理の指揮命令系統を明確にする必要があります。その中で、安全な運行を支える中心的な役割を担うのが運行管理者です。各営業所には、一定数以上の運行管理者を選任する義務があり、選任や解任時には運輸支局に選任(解任)届を提出する必要があります。今回は、運行管理者の選任・解任についての概要と、必要な届出について詳しく解説します。便利なテンプレートもご用意していますので、ぜひご活用ください。

運行管理者とは

運行管理者は、道路運送法または貨物自動車運送事業法に基づき、安全運行に必要な運転者の勤務時間やシフト、休憩時間を設定し、運行管理のための指揮命令を行う役割を担う存在のことを指します。つまり、事業用自動車が安全に運行するために様々なことを管理している、安全運行のスペシャリストということです。

運行管理者の仕事内容を解説!役割やメリット、向いている人の特徴とは?
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運行管理者の仕事内容を解説!役割やメリット、向いている人の特徴とは?

運行管理者とは、貨物や旅客の運送業を営む企業での配置が義務化されている国家資格のこと。トラックやバスなど事業用自動車の安全な運行のために重要な役割を担っていますが、具体的にどのような仕事を行うのか詳しく知らない人も多いでしょう。本記事では、運行管理者の役割や仕事内容、メリットや向いている人の特徴を解説します。

運行管理者の選任・解任の概要

運行管理者は、必ず運行管理者資格を持つ人から選任しなくてはなりません。
また、選任や解任をした場合は、貨物の場合は1週間以内、旅客の場合は15日以内に、地方運輸支局を通じて国土交通大臣へ運行管理者選任または解任に係る届出書を提出する必要があります。

上に記載の内容のイメージ図

届出書を記載する際の注意点があります。
例えば複数の運行管理者がいるとしましょう。その場合、該当者だけでなく既に選任されている全員の氏名も記載しなければなりません。また、一般貸切旅客自動車運送事業者は、運行管理補助者を選任した際にも届出が必要となります。

運行管理者の必要選任数

運行管理者の人数は、営業所において運行を管理する車両の数によって異なります。

また、運行管理者は他の営業所の運行管理者や補助者を兼務できない上、1つの営業所に2人以上の運行管理者がいる場合は、統括運行管理者を選任する必要があります。

事業用貨物自動車の必要選任数

事業用貨物自動車の台数1~29台 1名
営業所ごとの運行管理者の必要選任数は1台以上29台まで 1名
30~59台 2名
60~89台 3名
90台以上 以降30台増えるごとに1名追加

被牽引車:運転席がない、トレーラーで引っ張る部分のこと

事業用旅客自動車(貸切旅客以外)の必要選任数

車種 乗合バス
保有台数 1台~39台
必要選任数 1名

以降40台毎に1名追加

車種 タクシー
保有台数 1台~39台
必要選任数 1名

以降40台毎に1名追加

事業用自動車(貸切旅客)の必要選任数

1台~39台 2名
40台~59台 3名
60台~79台 4名
80台~99台 5名
100台 6名

以降30台毎に1名追加

一般貸切旅客自動車運送事業者の中で、ある条件を満たしていれば運行管理者の必要選任数が1名とされる場合があります。
それは営業所が管理する事業用自動車の台数が4台以下で、以下のいずれかの条件に該当する場合です。

  • 霊柩車など、会葬者を輸送する事業所
  • 需要が少ないとされる離島(橋での通行ができないなど)の事業所
  • 車いす対応の特殊装備を備えた自動車を使用した輸送を行う営業所

これらの条件を満たす葬祭業者や離島の事業所、介護タクシー専門の事業所などは、4台までの保有車両であれば、運行管理者は1名で十分です。

運行管理者の資格要件

運行管理者になるためには、自動車運送事業の種類に応じて、貨物または旅客の運行管理者資格者証を取得する必要があります。運行管理者の資格者証の取得方法は2つあります。
それぞれの方法についてお話します。

下に記載の内容のイメージ図

①5年以上の実務経験に加えて所定の講習を5回以上受講すること
こちらは資格試験を受けなくても運行管理者の資格を取得できる方法です。

②運行管理者試験に合格すること
ただし、受験資格として、1年以上の実務経験または基礎講習の受講が必要です。
こちらは、国土交通大臣の指定を受けている指定試験機関である公益財団法人運行管理者試験センターが実施している試験(現在は毎年3月頃と8月頃の年2回実施)に合格することで資格を取得できます。試験は貨物と旅客の2種類の試験があるので、交付を受けようとする事業の種類の試験を受けましょう。

  • 貨物試験はトラックによる物の輸送が対象
  • 旅客試験はバスやタクシーなど人を乗せて運行する業務が対象

また試験を受けるためには、1年以上の実務経験を積むか、実務経験と同等の基礎講習を修了していることが必要です。

講習認定機関一覧は以下です。
リンクより最寄りの講習認定機関をお探しください。

北海道東北北陸・信越関東中部近畿中国四国九州

運行管理者を選任・解任する場合は届け出る必要がある

運行管理者を選任または解任した後は、旅客運送事業者は15日以内に、貨物運送事業者は1週間以内に、それぞれ国土交通大臣へ届け出る必要があります。

「忙しくて忘れていた」ということのないよう、十分に気を付けてください。

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【テンプレート】運行管理者の選任・解任に必要な届出について

この章では、運行管理者を選任・解任した場合、営業所を管轄する運輸支局に提出する書類やその書き方についてお話します。

必要書類

必要な書類は以下の2つです。

  • 運行管理者選任・解任届出用紙(青色)・・・2枚
    ※書類は2部提出する必要がありますので注意してください。
  • 運行管理者資格者証の写し

運行管理者が新たに追加された際も届出が必要です。

記入必須項目は以下の5つです。解任の場合は、その理由を記載しましょう。

  1. 氏名、名称、住所、法人の場合は代表者の氏名
  2. 事業の種類
  3. 運行管理者の氏名と生年月日
  4. 運行管理者資格者証の番号と交付年月日
  5. 選任時は営業所の名称・所在地、兼職がある場合は職名と職務内容
  6. 解任時はその理由

運行管理者選任等届出書の書き方

重要書類を書く時は「間違っていないか」「この書き方でいいのだろうか」など不安になる方も多いことでしょう。
この章では届出書の記入例をご紹介しますので、参考にしてください。

届出書の書き方(表)
届出書の書き方(裏)

運行管理者選任等届出書のテンプレート

以下のテンプレートは運行管理者・整備管理者のどちらでも使用することが可能です。
どのテンプレートを使ったらいいか分からない方でも安心してお使いいただけます。

国土交通省 関東運輸局Word形式で自分の使いやすいように変更できます。
国土交通省 東北運輸局記載の仕方がセットでダウンロードできます。
国土交通省 近畿運輸局シンプルで分かりやすいです。

提出期限に十分に気をつけて、余裕を持って書類を準備しましょう。

運行管理者業務を効率化できるMIMAMO DRIVE

従業員や運転者の安全を守るためには、安全運転義務を遵守することがとても重要です。
従業員にその重要性を説く役割を果たしているのが運行管理者です。
運行管理者は自社に勤める人の安全はもちろん、公共の道路を利用する人すべての安全を守る役目という責任を担っています。

そんな重要な役目を負っている運行管理者ですが、運転者の健康管理や勤務シフトの調整、事故防止対策など、日々の管理業務が煩雑化しがちで、多忙を極めている場合が多いようです。
そこで、業務効率を大幅に向上させ、運行管理者をサポートするサービスが「MIMAMO DRIVE」です。このサービスは、日々の業務を効率化し、安全運行の管理をより効果的に行えるよう設計されており、運行管理者の負担を軽減します。

MIMAMO DRIVEで運行管理業務を効率化!

MIMAMO DRIVEとは東京海上スマートモビリティが提供する、車両管理・リアルタイム動態管理サービスです。シガーソケット型端末を車両に搭載するだけで、管理者は車両を一元管理できます。

MIMAMO DRIVEでは、日報の自動化に加えてアルコール検知器の測定結果の写真や数値も、日報と一緒に一元管理する機能を搭載しています。そのほか、リアルタイムでの走行状況をマップで確認できたり、走行距離を自動で記録できたりする便利な機能が多数あります。

「月報・日報を書く時間がない」
「紙媒体で管理していた煩雑な車両の使用状況を効率的に管理したい」
「事故のリスクを減らす効果的な方法が知りたい」

そんなお困りごとを、MIMAMO DRIVEなら解決できます。

ほかにも急ブレーキや急カーブなどの発生地点も確認できる機能があり、運転者に安全運転指導ができるので事故防止にもつながります。

東京海上グループは、お客様や社会の“いざ”をお支えするというパーパスを掲げ、100 年以上に わたり自動車保険をはじめとする様々な保険商品を提供してきました。
MIMAMO DRIVEは東京海上グループが長年培ってきた安全に関するノウハウに基づき、運転評価やランキング、運転性向上など、安全指導に活用できる機能を搭載しています。

運行管理業務にMIMAMO DRIVEを導入するメリット

MIMAMO DRIVEは車両管理に関する重要な情報を一元管理できます。

  • アルコールチェックの測定結果と日報を一元化
  • ペーパーレス化により管理作業時間を短縮
  • リアルタイムで位置情報を可視化し、管理業務を効率化
  • 運転者の安全運転意識と運転マナーの向上
  • 全車両の車検や保険の更新漏れを防止

上記のメリットのほかに、MIMAMO DRIVEは、運転者がスマホから入力可能なところも運転者が漏れなく記録できるポイントです。例えば、スマホからなら直行直帰や出張などで営業所に立ち寄れない場合でも、アルコール検知器による測定結果をその場で日報にあげることができます。とくに遠隔の場合は、紙媒体だと車両に持ち込み忘れたり、紛失したりする恐れがあります。MIMAMO DRIVEなら、遠隔でも運転者が記入したかどうかを確認することができ、記録簿の紛失の心配もいりません。

導入事例

乳製品の卸売販売と小売店舗を営む永島牛乳店様の事例をご紹介します。永島牛乳店様では、取引先への商品の納品用に5台の社用車を保有しています。運転者の自損事故をきっかけにMIMAMO DRIVEを導入しました。

リアルタイムで車両の位置情報を把握できるため、運転者が出発後に追加注文が入った際にも、代わりに動きやすい運転者を見つけて効率よく指示出しができるようになりました。また、納品時間を気にされる取引先へのご案内もスムーズにできており、全体を通じて、管理者の負担削減につながっています。

ガソリンスタンドの運営と燃料の卸販売、ビルメンテナンス業を営む手塚商事様の事例をご紹介します。運転者の日報の手書きによる記載ミスが発生していました。MIMAMO DRIVEの導入により、日報の作成が自動化され毎日の作業時間を30~40分短縮できています。

また、車両管理も車検満了日などは管理表を作成し運用していましたが、台数が多く負担を感じていました。導入後はMIMAMO DRIVEで一元管理し、業務の効率化を実現しています。

MIMAMO DRIVE 資料紹介
MIMAMODRIVE資料のイメージ画像 MIMAMODRIVE資料のイメージ画像

MIMAMO DRIVEは社有車に関する “経営者” “車両管理者” “運転者”皆様のお困りごとを解決する、 車両管理・リアルタイム動態管理サービスです。サービスの概要や主な機能、活用事例を簡単にご紹介しています。サービスの導入をご検討されている皆様にぜひご覧いただきたい資料になります。

まとめ

運行管理者の選任(解任)の届け出は、期限内に確実にしなくてはなりません。

あらかじめどのテンプレートを使うかなどを社内で決めておけば、届け出をする際にも焦ることなく対応できるはずです。

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