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法人向けカーリースのメリット・デメリットを詳しく解説!購入とリースはどちらがおすすめ?

※この記事は2024年08月12日時点の法令を基に執筆しています。 法人向けカーリースのメリット・デメリットを詳しく解説!購入とリースはどちらがおすすめ?のサムネイル

自社の車両管理を効率化し、コストを最適化したいと考えている経営者の皆様、カーリースという選択肢をご存知でしょうか?この記事では、法人向けカーリースの基本から、そのメリット・デメリットをわかりやすく解説します。購入とリースのどちらが自社にとって最適かを知りたい方は、ぜひ最後までお読みください。カーリースが貴社のビジネスにどのようなメリットをもたらすのか、そしてどのような点に注意すべきか、詳しくご紹介します。

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車両管理とは、企業や組織で所有・使用する車両の安全性、効率性、法令遵守を確保するための管理業務です。この記事では、車両管理の重要性や業務のポイント、社内で効率的に運用するための方法を紹介します。

法人向けカーリースとは

法人向けカーリースとは、企業が自社の業務に必要な車両をリース会社から借りるサービスのことです。リース期間中は車両の所有権がリース会社にあり、企業は月々のリース料を支払うことで車両を利用できます。リースが終了した時点で車両を返却するか、契約によっては買い取ることも可能です。

法人向けカーリースには主に2つの種類があります。ファイナンスリースとメンテナンスリースです。ファイナンスリースは、車両の購入に近い形で、リース期間が終わると車両の所有権が移転することもあります。一方、メンテナンスリースは、リース会社が車両のメンテナンスを行うサービスが含まれており、管理の手間が軽減されるのが特徴です。

法人向けカーリースのメリット

法人向けカーリースにはさまざまなメリットがあります。大きくは費用面や経費に計上できる点、そしてメンテナンスなど契約中のサポートも充実しています。それぞれ詳しく解説します。

下で説明する5つのメリットのイメージ図

初期費用がかからない

法人向けカーリースの大きなメリットの一つとして、初期費用がかからない点が挙げられます。通常、社用車を現金で購入する場合、車両本体価格に加えて、自動車税、登録費用、リサイクル料金、納車費用、自賠責保険料などのさまざまな初期費用が発生します。これらの費用は、一度に多額の資金を必要とするため、特に複数台の車両を購入する場合には企業にとって大きな負担となります。

しかし、法人向けカーリースを利用すれば、初期費用や頭金を用意する必要がありません。リース契約における月額のリース料には、車両本体価格や各種税金、保険料、さらにはリサイクル料金などがすべて含まれているため、企業は大きな初期投資を回避することができます。

特に、トラックや大型バンなど価格の高い車種を導入する場合や、複数台の社用車が必要な業態では、このメリットがさらに大きくなります。また、メンテナンスが含まれるリースプランを契約すれば、車両の維持・管理にかかる初期投資も抑えることができるため、企業の資金繰りがより効率的になります。

メンテナンスなど車両管理が楽になる

メンテナンスリースを利用すれば、車両のメンテナンスや点検を任せることができるため、車両管理の手間が大幅に省けます。車両管理には、定期的な点検やオイル交換、タイヤの交換などが含まれます。保有する台数が増えるほど、点検・メンテナンスに手間とコストがかさむため、本業以外の車両管理に業務が圧迫されてしまう可能性もあります。これらをリース会社に委託することで、企業は本業に時間を費やせます。

予期せぬ故障やトラブルが発生した時も、別途料金はかかるものの迅速に対応してくれるので突発的なトラブルが起きても安心です。

固定資産税計算など会計・経費処理が楽になる

法人向けカーリースを利用することで、経費処理が大幅に簡素化され、節税効果も高まる点が大きなメリットです。カーリースでは、リース期間中の毎月の支払額が一定であるため、経費計上の負担が少なく、またリース料を支払った時点で全額経費として計上できることから、効率的な節税対策にもなります。

一方、車両を購入する場合、購入費用は複数年にわたって減価償却しなければならず、実際の支出時に全額を経費に計上することができない上に、耐用年数によって計算方法が異なるため、事務処理が複雑になります。さらに、自動車重量税や自動車税、自賠責保険料、車検費用などを科目別に分けて処理する必要があり、確定申告時に手間がかかります。

しかし、法人向けカーリース、特にメンテナンスリースを利用すれば、これらの費用を月々のリース料として一括処理できるため、会計・税務管理が非常に楽になります。また、カーリースを利用することで、毎月の支払いを安定させ、計画的な資金管理が可能になる点でも、企業の経営に貢献します。

最新の車種に乗れる

法人向けカーリースは、リース会社によっては最新の車種が用意されている場合もあります。乗り換え時に自動運転技術やEV(電気自動車)など、最新の安全機能や環境対応技術を搭載した車両も、リース会社によっては利用可能です。

新車リースでは、最新モデルの車に乗ることができるだけでなく、中古車リースと比べて購入時と同等の保証も充実しており、安心して運用することが可能です。最新の車種ではなく中古車リースを選択すれば、月々の支払いを低く抑えるメリットもあります。しかし、中古車はメンテナンスの必要性やそのコストを考慮する必要があります。企業が求める車両の条件や予算に応じて、最適なリースプランを選ぶことが重要です。

サポート体制が充実している

法人向けカーリースのメリットの中に、リース会社による充実したサポート体制があります。多くのリース会社は、24時間対応のサポートや緊急時のロードサービスを提供しており、車両トラブルが発生した場合でも迅速に対応してもらえるため、安心して業務に集中することができます。特に、車に詳しくない方や社用車の管理に不安がある企業にとって、このサポートは非常に心強いものです。

また、リース契約前には、車両選びやオプションの相談、契約内容の確認など、リース会社が親身にサポートしてくれるため、初めてカーリースを利用する企業でも安心して契約を進めることができます。契約後も、定期点検や車検、さらには日常的な車両の疑問やトラブルに対する相談にも対応してもらえるため、長期間にわたって車両管理をサポートしてもらえる点が魅力です。

ただし、サポート体制はリース会社によって異なるため、契約前にどのようなサポートが提供されるかを事前に確認しておくことが重要です。カーリースは途中で解約することが難しい場合が多いため、契約後のサポートが自社の用途や希望条件に合ったものであるかどうかを慎重に検討しましょう。これにより、契約後も安心してリース車両を利用することができ、車両の運用効率がさらに向上するでしょう。

法人向けカーリースのデメリット

カーリースはメリットばかりではなく、デメリットも知っておくことが大切です。デメリットも把握した上で契約を検討しましょう。

最終的な支払総額が購入より高くなる可能性がある

カーリースは、月々のリース料にリース会社の利益やサービス費用が含まれているため、長期的に見ると購入に比べて支払総額が高くなる可能性があります。また、リース終了時に車両を返却する際、車両の状態が契約時の基準を満たしていない場合には、原状回復のための費用が発生することがあります。

特に、車両の使用状況や保管環境によっては、思わぬ出費となることがあるため、契約前にこれらのリスクを考慮する必要があります。企業はリース契約を結ぶ際に、総合的なコストパフォーマンスを見極めることが重要です。

基本的に中途解約や契約変更はできない

法人向けカーリースでは、あらかじめ契約満了時の残価を設定することで、月々のリース料を決めています。このため、契約期間中の中途解約や契約内容の変更が原則として認められていません。企業は契約開始時に決定した条件を守り続ける必要があります。

しかし、経営方針の変更や車両の使用状況の変化など、予期せぬ事態が発生することもあります。その場合、契約の変更などできないまま余計な費用がかかってしまう可能性があります。したがって、カーリース契約を結ぶ前に、契約期間や車両使用計画を慎重に検討し、リスクを最小限に抑えるようにすることが重要です。

契約満了時に追加料金が発生する可能性がある

法人向けカーリースでは、契約満了時に追加料金が発生する可能性があることに注意が必要です。例えば、契約期間中に発生した事故や傷によって車両の状態が悪化し、契約時に設定されていた残価よりも低い価格でしか売却できない場合、その差額を企業が負担する必要があります。

また、カーリースには通常、年間の走行距離に上限が設定されていますが、この上限を超えた場合にも追加料金が発生する可能性があります。そのため、契約期間中は走行距離や車両の状態に細心の注意を払う必要があります。追加料金が発生しないよう、リース契約時に車両管理の方針や走行計画をしっかりと立てておくことが重要です。

リース会社によっては、こうしたリスクを軽減するための保険や追加サービスを提供している場合もあるため、契約前に十分な情報収集を行うことが推奨されます。

走行距離に制限がある

カーリース契約には、通常、年間の走行距離に制限が設けられています。この制限を超えた場合、追加料金が発生することがあります。業務によっては、予想以上に走行距離が延びる可能性があり、この制限が想定外に高額の追加料金を発生しかねないこともあります。

また、走行距離を厳密に管理する必要があるため、車両管理にかかる手間が増えることも考えられます。走行距離を正確に把握し、超過しないように管理するためには、車両管理システムを活用することが推奨されます。このシステムを利用することで、無駄なコストを抑えつつ、効率的に車両を運用することが可能です。

【比較】カーリースと購入、自社の車両管理におすすめなのは?

カーリースと購入、それぞれのメリットとデメリットを比較してみましょう。

カーリースの場合

初期費用 なし
月額費用 低〜中
経費処理 全額経費計上可能
メンテナンス 契約条件による
契約期間 固定
総費用 購入より高くなる可能性あり

購入した場合

初期費用 高額
月額費用 なし(ただしローンの場合は月額あり)
経費処理 減価償却で計上
メンテナンス 自社対応
契約期間 自由
総費用 購入と購入後にかかる費用

購入が向いている企業

社用車を購入することがメリットとなる企業も存在します。まず、車両の使用頻度が高い企業では、購入の方が向いています。カーリースには走行距離制限が設定されていることが多く、営業範囲が広く走行距離が多い場合には、超過費用が発生してリース料が高くなる可能性があります。そのため、頻繁に車両を使用する企業は、購入を検討する方が使い勝手が良いでしょう。

また、資金に余裕がある企業も車両購入が向いています。購入した車両は減価償却費として計上できます。

カーリースが向いている企業

カーリースは、多くの企業にとって理想的な選択肢となります。特に、車両の利用用途や走行範囲が明確で、年間の走行距離が安定している企業に向いています。例えば、営業ルートが固定されていて、1日の走行距離がほぼ一定の企業では、リース契約内の走行距離制限を超えるリスクが少ないため、カーリースを利用することでコスト管理が容易になります。

また、営業活動が主な業務で、現場作業や荒地での使用が少ない企業では、車両の損傷リスクも低く、リース車両を適切に維持できるメリットがあります。

さらに、資金に余裕がない企業にもカーリースは向いています。車両を購入する際には大きな初期投資が必要ですが、カーリースでは月々のリース料を支払うだけで済むため、資金を他の重要なビジネス活動に集中させることができます。点検や車検、税金、修理代がリース料に含まれているプランも多く、予測不可能な費用負担を避けることができる点も大きなメリットです。これにより、資金繰りに余裕がなくても、必要な社用車をスムーズに導入できるため、特に中小企業にとっては最適な選択肢となります。

「MIMAMO DRIVE」で車両管理を効率化!

MIMAMO DRIVEはシガーソケット型の端末を活用して車両管理を効率化できるサービスです。この端末は工事不要で取り付けが手軽なため、リース車にも最適です。さらに、車両の走行データや燃費情報をリアルタイムで把握できるため、車両管理の精度が向上し、コスト削減にもつながります。

MIMAMO DRIVEとは

MIMAMO DRIVEとは東京海上スマートモビリティが提供する、車両管理・リアルタイム動態管理サービスです。シガーソケット型端末を車両に搭載するだけで、管理者は車両を一元管理できます。

リアルタイムでの走行状況をマップで確認できたり、走行距離を自動で記録できたりする便利な機能が多数あります。

「日報・月報を書く時間がない」 「紙媒体で管理していた煩雑な車両の使用状況を効率的に管理したい」 「事故のリスクを減らす効果的な方法が知りたい」

そんなお困りごとを、MIMAMO DRIVEなら解決できます。 ほかにも急ブレーキや急カーブなどの発生地点も確認できる機能があり、運転者に安全運転指導ができるので事故防止にもつながります。

車両管理にMIMAMO DRIVEを導入するメリット

​​MIMAMO DRIVEは車両管理に関する重要な情報を一元管理できます。

  • アルコールチェックの測定結果と日報を一元化
  • ペーパーレス化により管理作業時間を短縮
  • リアルタイムで位置情報を可視化し、管理業務を効率化
  • 運転者の安全運転意識と運転マナーを向上
  • 全車両の車検や保険の更新漏れを防止

上記のメリットのほかに、MIMAMO DRIVEは、運転者がスマホからも入力が可能です。例えば、スマホからなら直行直帰や出張などで営業所に立ち寄れない場合でも、アルコール検知器による測定結果をその場で日報にあげることができます。とくに遠隔の場合は、紙媒体だと車両に持ち込み忘れたり、紛失したりする恐れがあります。MIMAMO DRIVEなら、遠隔でも運転者が記入したかどうかを確認することができ、記録簿の紛失の心配もいりません。

導入事例

乳製品の卸売販売と小売店舗を営む永島牛乳店様の事例をご紹介します。永島牛乳店様では、取引先への商品の納品用に5台の社用車を保有しています。運転者の自損事故をきっかけにMIMAMO DRIVEを導入しました。

リアルタイムで車両の位置情報を把握できるため、運転者が出発後に追加注文が入った際にも、代わりに動きやすい運転者を見つけて効率よく指示出しができるようになりました。また、納品時間を気にされる取引先へのご案内もスムーズにできており、全体を通じて、管理者の負担削減につながっています。

ガソリンスタンドの運営と燃料の卸販売、ビルメンテナンス業を営む手塚商事様の事例をご紹介します。運転者の日報の手書きによる記載ミスが発生していました。MIMAMO DRIVEの導入により、日報の作成が自動化され毎日の作業時間を30~40分短縮できています。

また、車両管理も車検満了日などは管理表を作成し運用していましたが、台数が多く負担を感じていました。導入後はMIMAMO DRIVEで一元管理し、業務の効率化を実現しています。

MIMAMO DRIVE 資料紹介
MIMAMODRIVE資料のイメージ画像 MIMAMODRIVE資料のイメージ画像

MIMAMO DRIVEは社有車に関する “経営者” “車両管理者” “運転者”皆様のお困りごとを解決する、 車両管理・リアルタイム動態管理サービスです。サービスの概要や主な機能、活用事例を簡単にご紹介しています。サービスの導入をご検討されている皆様にぜひご覧いただきたい資料になります。

まとめ

法人向けカーリースは、初期費用の削減や車両管理の効率化といった多くのメリットがあります。初期費用がかからない点や、月々のリース料に車両本体価格、税金、保険、契約内容によってはメンテナンス費用まで含まれているため、企業や運用台数によっては経費軽減も可能です。また、車両管理の手間を大幅に削減できることから、企業のリソースを本業に集中させることができるのも大きなメリットです。

一方で、カーリースにはいくつかのデメリットも存在します。例えば、リース期間中の解約が困難であったり、走行距離に制限が設けられていること、そして最終的な支払額が購入より高くなる可能性がある点です。これらのデメリットは、企業の運用方針や車両の利用状況によっては、大きな問題となる可能性があります。

購入とリースのどちらが適しているかは、企業のニーズによって異なります。企業の経営戦略や予算状況、車両の使用目的をしっかりと考慮し、リースと購入のどちらが最適かを選択することが重要です。

車両管理を一層効率化するために、シガーソケット型端末などを利用した管理ツールの活用を検討することもオススメします。これにより、リース車両でも簡単に管理を行うことができ、業務の効率化を図ることが可能です。