1. 車検は何年ごと?車種や時期による違い
車検とは、一般に自動車検査登録制度に基づく継続検査のことをいいます。車検は、道路運送車両法で定められた保安基準を満たしているかを確認する検査で、車の安全性を保つために、法律(道路運送車両法)で必ず受けることが義務づけられています。
車検を受けていない、もしくは切れている状態で公道を走行していると、道路運送車両法違反となり罰則が科せられる可能性がありますので、注意が必要です。
この章では、社用車の車検期間の違いについてお話しします。
【一覧表】社用車の車検サイクル
一般的な自家用車は、新車登録後初回は3年後、その後は2年ごとに車検を受ける必要があります。このサイクルは、基本的に社用車でも同様です。
| 自家用車 軽乗用車 (3,5,7ナンバー) |
初回:3年 2回目以降:2年 |
|---|---|
| 小型貨物(4ナンバー) 中型貨物(1ナンバー) |
初回:2年 2回目以降:毎年 |
| 大型貨物車(重量8t以上) | 初回:1年 2回目以降:毎年 |
| 営業車(事業用) | 初回:2年 2回目以降:毎年 |
| バス・タクシー | 初回:1年 2回目以降:1年 |
中古車の場合
中古車は「車検あり」と「車検なし」の2種類の車両が販売されています。 「車検あり」の車両は、車検の有効期限がまだ残っており、購入後すぐに車検を受ける必要はありません。名義変更などの手続きを済ませれば、公道を走行できるというメリットがあります。
ただ、車検の有効期限が近づいている車も「車検あり」として販売されることがあるため注意しなくてはいけません。購入した中古車の車検状況を確認し、必要であれば購入後すぐに車検を受けるようにしましょう。
対して「車検なし」の車両は、車検の有効期限がすでに切れている車両であることを意味します。この場合、車検を通さない限り公道を走行することはできません。
どちらを選択するかは、車両の状態や購入後の計画に合わせて検討するようにしましょう。
車検時期の確認方法は?
2回目以降の継続車検は、自分で受けに行くことが一般的です。 ただし、車検サイクルを理解していても、次回の車検日をすぐに把握できない場合もあるかもしれません。
本章では、車検時期を確認する簡単な方法をご紹介いたします。
車検証で確認する
2023年1月より、車検証が「電子車検証」に変更されました。これにより、有効期限の確認方法が一部変更されています。2023年1月より前に車検を受けた場合、車検証の左下に記載されている「有効期限の満了する日」から次回車検の期日を確認することが可能です。
対して2023年1月以降に車検を受けた方に発行される電子車検証には、紙面に有効期限を記載する欄が設けられておらず、車検証本体から直接有効期限を確認することはできません。有効期限の確認方法次回の車検日を確認するには、国土交通省が提供する「車検証閲覧アプリ」を使用する必要があります。
アプリはスマートフォンおよびWindows対応のパソコンで利用可能です。
詳細な操作方法やダウンロードについては、国土交通省の公式ウェブサイトをご参照ください。
車検シールで確認する
車検の有効期限を確認する際に便利なのが「車検シール」です。
このシールには車検の有効期限が記載されており、2023年7月以降に車検を受けた車両の場合、運転席側の上部に貼られています。それより前に車検を受けた車両では、フロントガラス中央上部に貼られていることが一般的です。
シールの表面(車外から見える側)には、車検の有効期限の「年」と「月」が記されています。大きな数字が「月」、小さな数字が「年」を表します。裏面(車内から見える側)には、具体的な満了日の「年月日」が記載されています。
車検は、原則的に有効期限を延長することはできません。その代わり、有効期間満了日の1か月前から受けることが可能です。時間に余裕を持って車検の予定を組むように心がけましょう。
2. 車検切れで走行すると罰則がある
車検が切れた状態で運行すれば、自覚の有無に関係なく、道路運送車両法違反として処罰の対象となる可能性があります。
(自動車の検査及び自動車検査証)
第五十八条
自動車(国土交通省令で定める軽自動車(以下「検査対象外軽自動車」という。)及び小型特殊自動車を除く。以下この章において同じ。)は、この章に定めるところにより、国土交通大臣の行う検査を受け、有効な自動車検査証の交付を受けているものでなければ、これを運行の用に供してはならない。
引用:道路運送車両法第五十八条
車検が切れたまま走行した場合、以下の処分・罰則が科される可能性があります。
- 違反点数:6点
- 免許停止:30日間
- 6か月以下の懲役または30万円以下の罰金
車検切れの状態では、任意保険が適用されなくなるリスクもあります。任意保険は有効な車検が前提であるため、車検切れの車では補償を受けられません。さらに、自賠責保険が切れている場合、補償を受けられず、自己負担となります。
自賠責保険が切れているとさらに重い罰則が
また、自賠責保険が切れている状態で公道を走行した場合、以下の処分・罰則の対象となる可能性があります。
- 違反点数:6点
- 免許停止:30日間
- 1年以下の懲役または50万円以下の罰金
車検が切れている場合、同時に自賠責保険も切れていることがほとんどです。
無車検・無保険で検挙された際の処分・罰則は、次のようになります。
- 違反点数:6点
- 免許停止:90日間
- 1年6か月以下の懲役または80万円以下の罰金
※違反点数は、高い方のみが適用されるため、無車検と無保険で点数が加算されることはありません。
ただし、懲役や罰金などの刑事罰は「懲役期間の長い方の1.5倍または2つの合計の短い方」「罰金は2つの金額の合計以下」が科されます。そのため、無車検と無保険ならば最大で「1年6か月以下の懲役または80万円以下の罰金」となります。
車検切れや自賠責保険切れは企業の信用を損なう
社用車が車検切れや自賠責保険切れの状態で事故を起こした場合、企業の信用が失われるだけでなく、企業が被害者への補償を行わざるを得ない状況に陥る可能性があります。これにより、企業の経営に深刻な悪影響を及ぼすリスクが懸念されます。
また、車検や自賠責保険が切れている車両は、利用を停止しなくてはならないため、業務が滞るリスクもあります。特に、複数台の社用車を所有している場合は、車検のタイミングを統一することで、車検切れが発生しないようにしましょう。
車検および保険の管理は、法令遵守および企業の信用維持の観点から極めて重要です。社用車を管理する担当者は、有効期限や保険状況を定期的に確認し、確実な管理を徹底する必要があります。
運転しなければ罰則対象にはならない
車検が切れているだけでは、罰則や罰金の対象にはなりません。車検の満了日を過ぎても車検に通せるため、先述したように中古車販売店では車検切れの車両が販売されていることがあります。
ただし、車検切れの状態で公道を走行することは「無車検運行」となり、法律違反となります。つまり、罰則の対象になるかは「車検切れかどうか」ではなく、「車検切れの状態で公道を走ったかどうか」で決まります。
車検切れに気づいたら、速やかに車検を受けるようにしましょう。ただし、車検が切れた車は公道を走行できないため、車検を受ける際には以下の方法で車を運ぶようにしましょう。
仮ナンバーを取得する
車検切れの車を公道で走らせる場合、各自治体の役所や管轄の運輸支局等で「仮ナンバー」を取得する必要があります。仮ナンバーは、新車登録や車検更新等の際に車検切れの車両を対象として発行されるもので、装着することで最長5日間、公道走行が許可されます。
レッカー車を利用して移動させる
レッカー車を取り扱うお店へ車検を依頼すれば、スムーズに車を移動させることができます。しかし1つ注意しなくてはいけないポイントがあります。それは、レッカー移動だと走行時に車輪が地面に接地するため、公道を走行していると判断される場合があることです。
レッカー移動を依頼する際、事前に車検切れであることを伝えたうえで利用の可否を確認することをおすすめします。
積載車を利用して移動させる
積載車は、車両を運搬できるトラックのことを指します。ただすべての店舗が車の引き取りに積載車を利用できるかわかりません。そのためあらかじめ利用可能かを確認しておきましょう。また自ら積載車をレンタルして運搬するという方法もあります。ただ積載車の大きさによっては、準中型免許や中型免許などがないと運転できない場合もあります。積載車を借りる場合には、免許のことも含めて事前確認をしておくようにしましょう。