5. 運転日報は5年間保存しましょう
運転日報は作成するだけでなく、きちんと決められた期間保存しておくことが大切です。 この章では、どの程度の期間保存しておくべきかをお話しします。
貨物自動車運送事業輸送安全規則には以下のことが書かれています。
(業務の記録) 第八条 一般貨物自動車運送事業者等は、事業用自動車に係る運転者等の業務について、当該業務を行った運転者等ごとに次に掲げる事項を記録させ、かつ、その記録を一年間保存しなければならない。
引用元:貨物自動車運送事業輸送安全規則 第八条
このように運転日報の保存期間は、貨物自動車運送事業輸送安全規則においては1年間と定められています。
「なら記録してから1年経過したら廃棄しても絶対に大丈夫か」というと、確実に大丈夫とも言い難いのです。
その理由は運転日報が運転時間も記載している書類だからです。
運転時間、つまり賃金などにも関係する重要な情報であり、労働基準法にも関わっているので1年間の保存では不十分な可能性もあります。
では、どれくらいの期間、運転日報を保存すればいいのか。
労働基準法では、書類の保存期間が5年間と定められています。
そのため運転日報の保存期間は、労働基準法に合わせて5年間保存しておくことをおすすめします。
(記録の保存) 第百九条 使用者は、労働者名簿、賃金台帳及び雇入れ、解雇、災害補償、賃金その他労働関係に関する重要な書類を五年間保存しなければならない。
引用元:労働基準法 第百九条
6. 運転日報の記録を怠った場合に罰則はある?
運転日報の作成や保存を怠った場合、何か処分や罰則を与えられるのでしょうか。
現時点では、貨物自動車運送事業輸送安全規則、および道路交通法施行規則において、運転日報の作成や保存を怠ったからといって明確な直接の罰則は定められていません。
しかし安全運転管理者制度と運行管理者制度における違反行為には罰則があります。
事前に知っておけば違反を防ぐための仕組みをつくっておくこともできるはずです。
どの行為が違反にあたり、どんな罰則があるのかを確認してきましょう。
安全運転管理者に関する罰則
道路交通法に基づき、安全運転管理者制度における違反行為には以下4つの罰則があります。
選任義務違反
道路交通法第74条の3によれば、一定台数以上の社用車を使用する企業は、使用している事業所ごとに安全運転管理者を選任する義務があります。
参照:道路交通法第七十四条の三
ただ安全運転管理者は、誰にでもなれるというものではありません。 内閣府令で定められた4つの要件を満たす人物から、適任と思われる人物を選ぶ必要があります。
安全運転管理者になるための4つの資格要件
- 年齢が20歳以上であること(副安全運転管理者が置かれている場合は30歳以上)
- 自動車の運転管理に関し2年以上の実務経験を持っていること
- 過去2年以内に安全運転管理者の解任命令を受けていない人物であること
- 過去2年以内に違反行為を犯していないこと
安全運転管理者を選ぶ義務を安全運転管理者の選任義務と呼びます。
定められた要件を満たす人物を安全運転管理者に選任することで、企業や事業所内の安全運転に対する意識を高めるという狙いがあります。
安全に自動車を使用するためにも安全運転管理者の選任義務は確実に果たしましょう。
万が一にも安全運転管理者を選任しない場合は「選任義務違反」となり、50万円以下の罰金刑を受ける可能性があります。
解任命令違反
一度、安全運転管理者に選任されると、この先ずっと安全運転管理者のままかと言えばそうではありません。
- 安全運転管理者が資格要件を充足しなくなった
- 所定の業務を遂行しない結果自動車の安全な運転が確保されていないと認められるに至った
これらの場合には、公安委員会から安全運転管理者の解任を命じられることがあります。
安全運転管理者の解任を命じる命令に従わない行為を「解任命令違反」といいます。
参照:道路交通法第七十四条の三 第六号
解任命令に従わずに選任の状態を継続したり、解任命令に反して再び選任したりすると、50万円以下の罰金が科される可能性があります。
是正措置命令違反
道路交通法では、安全運転管理者等に適切な権限が付与されていない又は必要な機材が整備されていないことにより安全運転が確保されていないと判断された場合には、公安委員会から自動車の使用者(事業主等)に対して是正措置命令を発令できると定められています。
是正措置命令違反とは、この是正措置命令に従わない行為を指します。
企業や事業所は、道路交通法第74条の3第7項と道路交通法第74条の3第8項に基づいて、是正措置命令の中にある具体的な改善要求や対応策に従う義務があるのです。
参照:道路交通法第七十四条の三 第七、八号
簡単にいうと「道路交通法の規定が守られていないので改善してくださいね」という命令が出た後も、改善しないままだとダメですよということです。
もし是正措置命令に従わず改善措置を行わなかったり、要求事項に沿わなかったりする場合には、50万円以下の罰金が科せられる可能性があります。
安全かつ健全に道路交通法を遵守しつつ、業務を行っていれば是正措置命令が出ることはないはずです。
難しく考えず、道路交通法を遵守することに注力しましょう。
選任解任届出義務違反
安全運転管理者等を選任した際は、選任した日から15日以内に、管轄の公安委員会に届出を行う必要があります
これは安全運転管理者等を解任した際も同じです。
もし15日以内に提出していなかった場合「選任解任届出義務違反」となり、5万円以下の罰金が科せられる可能性があります。
「業務が忙しく、うっかり届出を行うのを失念してしまっていた」
「選任したり、解任したりする際に届出が必要だと知らなかった」
このようなことがないように事前に把握しておき、安全運転管理者等の選任や解任の際には確実に届出を行うようにしてください。
運行管理者(貨物)に関する罰則
貨物自動車運送事業法に基づき、一般貨物自動車運送事業者等の運行管理者制度における違反行為には以下3つの罰則が設けられています。
選任義務違反
運行管理者を選任する義務があるにも関わらず、企業や営業所が運行管理者を選任しないことを選任義務違反といいます。
選任義務違反をした場合、150万円以下の罰金が科される場合もあります。
ただ、安全運転管理者と同様に誰でも運行管理者になれるわけではありません。 運行管理者の資格要件を満たしている人物を選任しましょう。
運行管理者になるための2つ資格要件
①運行管理者試験に合格すること 【受験資格】
・事業用自動車の運行管理の実務経験が1年以上であること
・実務経験に代わる基礎講習を修了していること
②事業用自動車の運行の安全確保に関する業務について、一定の実務経験その他の要件を備えること
参照:貨物自動車運送事業法第七十三条一項
返納命令違反
運行管理者が貨物自動車運送事業法若しくは同法に基づく命令又はこれらに基づく処分に違反した場合、運行管理者資格の返納命令が出されます。具体的には、以下のようなケースが挙げられます。
- 運行違反を改ざん、または隠滅した場合
- 名義貸しをした場合
- 管理者自身が事業用自動車で無免許運転や飲酒運転・薬物を使用して運転、またはひき逃げをした場合
- 運転手が過労状態での運転や飲酒運転、薬物を使用した上での運転など危険運転を命じたり容認したりした場合
- 不正な手段により運行管理者資格者証を取得したことが判明した場合
運行管理者資格者証を返納しないままでいると50万円以下の過料が科されます。
参照:貨物自動車運送事業法第七十九条三項
選任解任届出義務違反
運行管理者の選任や解任を適切に届け出ない場合や、虚偽の届出をした場合には、100万円以下の罰金が科されます。
法令違反とならないよう、以下のことに留意しましょう。
・安全運転管理者、運行管理者の選任義務の対象の企業は速やかかつ確実に選任する
・安全運転管理者、運行管理者の選任・解任後は速やかに届出を行う
・万が一解任命令が発令された場合には必ず従う
・是正措置や資格者証返納の命令が下されたら速やかに対応する
参照:貨物自動車運送事業法第七十六条七項
7. MIMAMO DRIVEで運転日報記録業務を効率化!
忙しい業務がひと段落して、やっと一息。
そんなタイミングで運転日報を作成しなくてはならないのは、運転者の方々の大きな負担となっていることでしょう。
業務時間内に済めばまだ良い方で、運転日報を作成するために残業している人もいるのだとか…。
またデータを集計し、分析するために運転者の方々が提出した運転日報の内容を手入力でエクセルに情報を入れ直すという管理者もいます。
安全に業務を行ったり、事故を未然に防いだりするためにはとても重要な作業です。
しかしながら運転日報に関する作業が負担となり、運転者と管理者の体力面や精神面にダメージを与えているとすれば、それは安全かつ健全に業務を行えていると言えるのでしょうか。
運転日報に関する負担を軽減するのに役立つおすすめのサービスが「MIMAMO DRIVE(ミマモドライブ)」です。
MIMAMO DRIVEとは
MIMAMO DRIVEとは東京海上スマートモビリティが提供する、車両管理・リアルタイム動態管理サービスです。シガーソケット型端末を車両に搭載するだけで、管理者は車両を一元管理できます。
MIMAMO DRIVEでは、日報の自動化に加えてアルコール検知器のチェック結果の写真や測定結果の数値も、日報と一緒に一元管理する機能を搭載しています。他にも、リアルタイムでの走行状況をマップで確認できたり、走行距離を自動で記録できたりする便利な機能が多数あります。
「月報・日報を書く時間がない」
「紙媒体で管理していた煩雑な車両の使用状況を効率的に管理したい」
「事故のリスクを減らす効果的な方法が知りたい」
そんなお困りごとを、MIMAMO DRIVEなら解決できます。
ほかにも急ブレーキや急カーブなどの発生地点も確認できる機能で、運転者に安全運転指導ができるので事故防止にもつながります。
東京海上グループは、お客様や地域社会の“いざ”をお支えするというパーパスを掲げ、100 年以上に わたり自動車保険をはじめとする様々な保険商品を提供してきました。
MIMAMO DRIVEは東京海上グループが長年培ってきた安全に関するノウハウに基づき運転者の走行を数値化し、アドバイス。運転評価やランキング、運転性向など、安全指導に活用できる機能を搭載しています。
運転日報の記録にMIMAMO DRIVEを導入するメリット
MIMAMO DRIVEを導入するメリットは、記録類の作成、管理といった、安全運転管理者や運転者の業務を確実かつ効率的に行うことができるようになること。
具体的には以下のようなメリットがあります。
- 面倒な日報・月報の作成を自動化できるため、作業時間の削減につながる。
- 紙書類のファイリングに係る負担が減る
MIMAMO DRIVEなら走行距離や走行時間などは移動情報から自動で運転日報に反映されるので「どこを通って、どのくらい時間がかかったか」「移動した距離はどの程度だろうか」などを思い出したり、調べたりする手間がなくなります。
また「運転者が行った業務の記録」や「荷卸しの情報」をスマホから入力することもできるため、帰社後に手書きで日報を書かなくてはいけない…なんてことも無くなるでしょう。
それだけでなく、手書きの場合は大量の紙の運転日報が必要でしたが、ペーパーレス化できるため管理コストも下げることができます。
導入事例
最後に、MIMAMO DRIVEを実際に導入された企業の声として、株式会社手塚商事様の事例をご紹介します。
株式会社手塚商事様
業種:燃料小売業
抱えている課題
- 手書きで記入していた運転日報の工数と記載ミスの削減したい
- 煩わしい車両管理や運行実績のデジタル化したい
MIMAMO DRIVE導入の決め手
- 管理簿をペーパーレス化することによって作業時間を短縮できるため
- 走行実績やメンテナンス時期などの大切な情報をシステム上で一元管理できるため
燃料を配達する際、これまでは配送先ごとの時刻や走行記録を手書きしていました。特に繫忙期となれば、数量の誤差が生じるなどの記入ミスにもつながっていました。
現在はMIMAMO DRIVEを導入したことにより車両の位置情報から日報が自動作成され、作業時間が30〜40分短縮されています。
以前は社用車の走行時間や距離を1つずつ日報で確認していました。また車検満了日も別途管理していたのですが、台数が多いため大きな負担となっていました。
MIMAMO DRIVEにより、これらのことをパソコンで一元管理することが可能になり、作業がぐっと効率化。
通知機能が豊富で、スピードオーバーした際の通知機能もあります。社内からは安全運転を意識する声が増えました。