なお、必ずしも運転の直前・直後である必要はなく、業務の開始時と退勤時のチェック実施で問題ありません。運転者が集まる朝礼や終業前の点呼で一斉にアルコールチェックを実施することで、確認する手間を省けるでしょう。
参照:道路交通法施行規則 第九条の十 第六号
安全運転管理者が不在の場合は代理が確認
安全運転管理者が休暇や出張で不在の場合、副安全運転管理者又は安全運転管理者の業務を補助する者が代理で実施して問題ありません。
運転者が酒気帯びであることを代理担当者が確認した際には、安全運転管理者に速やかに報告し、適切な対応を受ける、または適切な対応を講じることが必要です。代理でアルコールチェックを実施した場合でも、責任の所在は安全運転管理者にあります。
対面で実施ができない場合も目視確認は必要
管理者が対面でチェックを行うことが困難な場合は、運転者に携帯型のアルコール検知器を携行させ、電話や業務無線、ビデオ通話などで顔色や応答の声の調子を確認しましょう。メールやチャットなど直接対話でない手段は目視等には該当しません。
加えて、アルコール検知器の測定結果の報告が必要です。数値が表示されたアルコール検知器の写真の添付や電話報告などが有効です。
5. アルコールチェック記録簿の基本項目
アルコールチェックの記録における形式に指定はありませんが、以下の項目の記載は必須です。
- 運転者の氏名:アルコールチェックを実施した運転者の名前
- 確認者の氏名:アルコールチェックと記録に立ち会った安全運転管理者、もしくは副安全運転管理者の氏名
- 確認日時:アルコールチェックの実施した日付、時間、曜日
- 運転者の業務に係る自動車登録番号または識別できる記号など:運転者が利用する車両ナンバーや社内で識別できる車ナンバーなど
- 確認方法(対面でない場合は具体的方法等):アルコール検知器の有無、対面か非対面、非対面の場合は「スマホでテレビ電話」など具体的な方法
- 確認結果(酒気帯びの有無):酒気帯びの有無の確認結果、検知器の数値など
- 指示事項:測定結果以外の寝不足や体調不良などに対する指示
- その他必要事項:上記以外の注意事項や連絡事項
アルコール検知器を用いたチェックが確実に実施されるように、安全運転管理者は、講習や研修への参加を通じて、周知を図ることが重要です。
6. アルコールチェックに関連する罰則はある?
アルコールチェックに関連する罰則を、安全運転管理者および運転者の視点から解説します。どのようなケースで罰則の対象となってしまうのかを事前に理解しておきましょう。
安全運転管理者に関する義務違反
安全運転管理者に関する義務違反は主に4つの行為に対する罰則があります。
- 選任義務違反
- 解任命令違反
- 是正措置命令違反
- 選任解任届出義務違反
選任義務違反
選任義務違反は、安全運転管理者の選任義務の対象であるにもかかわらず、企業や事業所が選任をしない場合に該当する違反です。企業や事務所は、要件に見合う安全運転管理者を選任し、所定の期間内に届け出る必要があります。
参照:道路交通法第七十四条の三
選任しない場合は、公安委員会から警告等を受け、また刑事手続により罰則を受ける可能性があります。罰則に至った場合は、50万円以下の罰金が科されます。
解任命令違反
解任命令違反は、安全運転管理者の解任命令に従わない行為と認められた場合の違反です。解任命令は、安全運転管理者が、資格要件を満たさなくなったり、アルコールチェックの実施ルールが適切ではないなど所定の業務を遂行しない結果自動車の安全な運転が確保されていないと認められるに至ったりした場合に公安委員会から発せられる可能性があります。
参照:道路交通法第七十四条の三 第六項
解任命令に従わず、選任者を継続したり、解任命令に反して再度選任したりすると50万円以下の罰金が科される可能性があります。
是正措置命令違反
是正措置命令違反は、2022年10月の道路交通法の改正により追加された公安委員会から車両の使用者に対する是正措置命令への違反を指します。
企業や事業所は、是正措置命令を踏まえ、改善要求を満たす対応策を講じていく必要があります。
参照:道路交通法第七十四条の三 第七、八項
是正措置命令に従わなかったり、要求事項を満たさなかったりすると50万円以下の罰金が科せられる可能性があります。
選任解任届出義務違反
選任解任届出義務違反は、企業や事業所が、安全運転管理者や副安全運転管理者を選任した際、15日以内に管轄の公安委員会に届け出る義務を怠る行為を指します。罰則として、5万円以下の罰金が科せられる可能性があります。
飲酒運転における罰則
運転者が飲酒運転を行った場合には、罰則の対象となります。飲酒運転は、「酒酔い運転」および「酒気帯び運転」に区別されます。
▼運転者・車両提供者
| 酒酔い運転 |
5年以下の懲役又は100万円以下の罰金 |
| 酒気帯び運転 |
3年以下の懲役又は50万円以下の罰金 |
酒酔い運転は、呼気又は血中のアルコール濃度に関係なく、運転者の状態により判断されます。具体的には、以下の状態にある場合などに該当する可能性があります。
- 呂律が回っていない
- 質問への応対ができていない
- 真っ直ぐに歩けない
酒気帯び運転は呼気又は血中のアルコール濃度が以下の基準値以上となった場合に該当します。
- 呼気の場合: 0.15 mg/L
- 血液の場合: 0.3 mg/mL
また、酒類の提供者や車両の同乗者も罰則の対象となります。
▼酒類の提供者・同乗者
| 酒酔い運転 |
3年以下の懲役 または 50万円以下の罰金 |
| 酒気帯び運転 |
2年以下の懲役 または 30万円以下の罰金 |
飲酒運転は運転者のみならず車両を提供した代表者・運行管理責任者にも同じ処罰が科せられる可能性もあります。組織全体で自動車の安全運転に向けて取り組んでいくことが重要です。
7. MIMAMO DRIVEでアルコールチェック記録業務を効率化!
企業の車両管理や安全運転等を支援するフリートマネジメントサービス「MIMAMO DRIVE」(ミマモドライブ)では、社用車に関するお困りごとを解決します。
MIMAMO DRIVEとは
MIMAMO DRIVEとは東京海上スマートモビリティが提供する、車両管理・リアルタイム動態管理サービスです。シガーソケット型端末を車両に搭載するだけで、管理者は車両を一元管理できます。
MIMAMO DRIVEでは、日報の自動化に加えてアルコール検知器のチェック結果の写真や測定結果の数値も、日報と一緒に一元管理する機能を搭載しています。そのほか、リアルタイムでの走行状況をマップで確認できたり、走行距離を自動で記録できたりする便利な機能が多数あります。
「月報・日報を書く時間がない」
「紙媒体で管理していた煩雑な車両の使用状況を効率的に管理したい」
「事故のリスクを減らす効果的な方法が知りたい」
そんなお困りごとを、MIMAMO DRIVEなら解決できます。
ほかにも急ブレーキや急カーブなどの発生地点も確認できる機能があり、運転者に安全運転指導ができるので事故防止にもつながります。
東京海上グループは、お客様や地域社会の“いざ”をお支えするというパーパスを掲げ、100 年以上に わたり自動車保険をはじめとする様々な保険商品を提供してきました。
MIMAMO DRIVEは東京海上グループが長年培ってきた安全に関するノウハウに基づき運転者の走行を数値化し、アドバイス。運転評価やランキング、運転性向など、安全指導に活用できる機能を搭載しています。
アルコールチェックの記録にMIMAMO DRIVEを導入するメリット
MIMAMO DRIVEは、車両管理に関する重要な情報を一元管理できます。
- アルコールチェック記録簿と日報を一元化
- ペーパーレス化による管理作業時間を短縮
- リアルタイムで位置情報を可視化し、管理業務の効率化
- 運転者の安全運転意識と運転マナーの向上
- 全車両の一元管理で車検や保険の更新漏れを防止
上記のメリットのほかに、MIMAMO DRIVEのwebサイトは、運転者がスマホから入力可能なところも運転者が漏れなく記録できるポイントです。スマホからなら直行直帰や出張などで営業所に立ち寄れない場合でも、検知器の結果を日報にその場であげることができます。とくに遠隔の場合は、紙媒体だと車両に持ち込み忘れたり、紛失したりする恐れがあります。MIMAMO DRIVEなら、遠隔でも運転者が記入したかどうかを確認することができ、記録簿の紛失の心配もいりません。
導入事例
乳製品の卸売販売と小売店舗を営む永島牛乳店様の事例をご紹介します。永島牛乳店様では、取引先への商品の納品用に5台の社用車を保有しています。運転者の自損事故をきっかけにMIMAMO DRIVEを導入しました。
リアルタイムで車両の位置情報を把握できるため、運転者が出発後に追加注文が入った際にも、代わりに動きやすい運転者を見つけて効率よく指示出しができるようになりました。また、納品時間を気にされる取引先へのご案内もスムーズにできており、全体を通じて、管理者の負担削減につながっています。
ガソリンスタンドの運営と燃料の卸販売、ビルメンテナンス業を営む手塚商事様の事例をご紹介します。運転者の日報の手書きによる記載ミスが発生していました。MIMAMO DRIVEの導入により、日報の作成が自動化され毎日の作業時間を30~40分短縮できています。
また、車両管理も車検満了日などは管理表を作成し運用していましたが、台数が多く負担を感じていました。導入後はMIMAMO DRIVEで一元管理し、業務の効率化を実現しています。